アシュタンガヨガ

以下は、Pattabhi Jois師がアシュタンガヨガの主な構成要素として強調している概要です。  

Vinyasa:Vinyasaは呼吸と動作のシステムを意味します。動作ごとに、1つの呼吸があります。たとえば、Surya Namskar Aには9つのVinyasaから成されています。最初のVinyasaは、掌を合わせて両腕を天井に向けて伸ばしながら吸います。2つ目は、前屈しながら息を吐き、手を足の外側に着くなどです。このように、すべてのアーサナには決められた数のVinyasaが割り当てられています。Vinyasaの目的は、内側の浄化です。Asanaをしながら呼吸と動作を同時に行うと、血液が熱くなったり、Pattabhi Jois師曰く、血液が沸騰します。濃い血は汚れていて、体に病気を引き起こします。ヨガから生まれた熱は血液を綺麗にさらさらにし、循環が滞りなく流れやすくなります。アーサナと動きと呼吸の組み合わせにより、すべての関節の周りを血液がスムーズに循環すると、身体の痛みがなくなります。循環が不足すると、痛みが生じます。加熱された血液は、すべての臓器を巡りながら、不純物や病気を取り除いていきます。これらは、練習中の発汗作用によって身体から排出されていきます。汗はVinyasaの副産物です。汗を介してのみ病気が体から取り除かれ、浄化されていきます。金を鍋で溶かして不純物を取り除くように、金を沸騰させると表面に汚れが浮かび上がり汚れが除去されます。ヨガは血を沸騰させ、すべての毒素を表面に排出され、汗を通して除去されます。Vinyasaを正しく行うことで、体は健康で強くなり、金のように純粋で美しく輝きます。身体が浄化された後に、神経系、そして感覚器官の浄化が可能です。これらの最初のステップは非常に難しく、長年の練習が必要です。感覚器官は常に外側を向いていて、身体は常に怠惰になっています。ただし、強い意志を持ちながら献身的な実践を通じることによって、これらを制御することができます。これができるようになると、精神的な制御が自動的に行われます。Vinyasaは、これらを生み出すための基盤を作ります。 

 Tristhana:これは、視点、または行動の3つの場所を意味します。姿勢、呼吸システム、および見ている場所です。これらの3つはヨガの練習にとって非常に重要であり、3つのレベルの浄化をカバーします。身体、神経系、そして精神、これらは常に互いに連動して実行されます。アーサナは体を浄化し、強化し、柔軟性を与えます。呼吸はレチャカとプーラカ、つまり吸う息と吐く息です。吸うと吐くの両方が安定している必要があり、吸う息の長さは吐く息と同じ長さでなければなりません。この方法で呼吸すると、神経系が浄化されます。Dristhiは、アーサナを行うときの視点です。鼻、眉間、へそ、親指、手、足、上、右側、左側の9つの鼻筋があります。Dristhiは心の機能を浄化し、安定させます。体内を綺麗にするには、空気と火の2つの要素が必要です。火の場所はおへその下から4インチです。これは生命力の源です。火が燃えるためには空気が必要です。すなわち呼吸が必要です。炎が消えたり、制御不能になったりしないようにするためには均一に空気を送る必要があります。長くて均一な呼吸は内側に起こる火を強化し、身体の熱を増加させ、身体の浄化のために必要な血液を加熱し、神経系の不純物を燃やします。長時間の均等な呼吸は、内側の火を増加させ、均一なペースで制御しながら神経系を強化します。この火が強まると、消化、健康、寿命がすべて伸びます。不均等な吸う息と吐く息、または極端に速い呼吸は、心臓の鼓動を不均衡にし、身体と自律神経系の制御を失います。呼吸システムの重要な構成要素は、ムーラバンダとウディヤナバンダです。これらは、エネルギーを封じ込め、身体に軽さ、強さ、健康を導きます。身体の内側に強い火を起こすために役立つ肛門部および下腹部のロックがなければ、呼吸は正しいものにはなりません。即ちアーサナに何のメリットも生まれません。ムーララバンダはソースです。ムーラバンダを意識することができれば、ウディヤナバンダも自動的に作動し、マインドの制御が行われます。

6つの毒:Pattabhi Jois師が教える内部浄化の重要な側面は、霊的な心を取り巻く六つの毒に関係しています。ヨガシャーストラでは、神は光の形で私たちの心に宿ると言われていますが、この光は6つの毒で覆われています。これらは、欲望、怒り、妄想、嫉妬、怠惰です。長期的に渡り努力と献身を持ってヨガの練習が維持されると、そこから発生する熱がこれらの毒を燃やし、私たちの内なる自然の光が輝きます。これは、Pattabhi Jois師が教えているように、アシュタンガヨガの実用的で哲学的な基礎を形成しています。